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妖怪百物語  作者: keikato
858/906

858 人さらい地蔵

 人さらい地蔵は鳥取県日野郡日南町に次のような話が伝わっています。

 あるとき。

 山道に迷った猟師が、偶然見つけた明かりの灯った一軒家を訪ねました。

 その家では娘が泣いており、猟師が訳を聞くと、「化け物がやってきて村人をさらっていく。今夜は私の番です」と話しました。

 その夜。

 戸口で大きな音がしたので、猟師がここぞとばかりに鉄砲を撃つと、戸の外に血みどろの地蔵が立っていました。

 地蔵が言います。

「雨露のかからんようにしてくれれば、人さらいはせん。一人も殺してはおらん」

 猟師が地蔵の身を清め、左手を持ち上げてみたところ村の男衆が戻り、右手を持ち上げると女衆が出てきました。

 人さらい地蔵。

 最後はお手上げ状態でした。


・お手上げ状態=どうしようもないこと

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― 新着の感想 ―
長い年月を雨ざらしにされていたら冷たいのは勿論ですが、雨水も徐々に石を侵食していきますからね。 現代ですと酸性雨を浴びた石柱が傷んでいるのが確認されているので、御地蔵さんも当時以上に雨を気にするでしょ…
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