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妖怪百物語  作者: keikato
857/905

857 永代橋崩落1

 永代橋崩落は大田南畝の『夢の浮橋』に次のような話があります。

 文化4年8月19日の早朝。

「橋が落ちるぞー」

 永代橋の上で大きな声が響いた。

 驚いた橋の番人が小屋から出てみると、子供が橋の上で叫んでいた。

「橋が落ちるぞー」

 子供は声を張り上げ、橋の上を往復している。

 今日は八幡様の祭りだというのに縁起でもねえことを言うガキだと、番人は棒を手に橋へと向かった。

 子供が橋をニ、三度往復したところで、番人が棒を振って「こらっ!」と怒鳴りつけると、子供は逃げ出し、あっという間に姿を消してしまった。

 永代橋が崩落事故を起こしたのは、それから数刻後のことであったという。

 この永代橋崩落。

 子供の予知を棒に振ったのでした。


・棒に振る=今までの努力や苦労を無駄にしてしまう

・文化四年=1807年

・大田南畝(おおたなんぽ・1749~1823・文人・狂歌師)

・『夢の浮橋』(ゆめのうきはし・永代橋崩落事故の記事)


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