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妖怪百物語  作者: keikato
837/905

837 敷次郎

 敷次郎という妖怪がおります。

 愛媛県の別子銅山や岡山県の小泉鉛山など、数百年来続く鉱山に現れ、名前の「敷」は鉱山内の一鉱区を示す言葉です。

 敷次郎は鉱山で命を落とした者の魂で、見かけは炭鉱夫と同じ姿をしていましたが、顔が真っ青で、体の中から水を汲み上げる音や、ツルハシなどの金属音がしたといいます。

 また人間に遭うと食べ物をねだり、それを断ると怒って噛みついてきました。

 この噛み傷は市販の薬では治らず、打敷うちしきや袈裟など仏具ぶつぐの布を焼いた灰を油で練り、それを患部に塗ると早く治りました。

 この敷次郎。

 人の言葉が話せませんでした。

 仏具を焼いた灰を見せると、不満げな顔でブツブツ言ったいいます。


・ブツブツ=ぶつぶつ=仏仏ぶつぶつ

・打敷=仏教寺院や仏壇に置かれる卓の天板の下にはさむ敷物


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