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妖怪百物語  作者: keikato
834/905

834 蛇腹女

 蛇腹女という妖怪がおります。

 江戸時代後期の黄表紙『百鬼夜講化物語』にあり、それには蛇のような胴体で額に大きな目を持つ蛇腹女が、男を捕えようとする場面が描かれています。

 この蛇腹女は縫箔屋(ぬいはくや)の女房が化けたもので、目の大きさは火事羽織の背の紋所ほどもあったといい、蛇腹は和服の縫い方のひとつである、「蛇腹伏せ」から連想したものだと考えられています。

 この中で、蛇腹女は男に向かって「うぬをさらって西の海へ連れてゆくぞ。蛇腹女の寿命長久を祝い」と厄払いのようなことを言い、男は「かぎ裂きのできぬように、そっと捕まえてくんな」と頼み込みます。

 蛇腹女は男をそっと捕まえました。

 大目に見たのです。


・大目に見る=人の過失や悪いところを厳しくとがめず寛大に扱う

縫箔屋(ぬいはくや)=金箔や銀箔を縫い付けたり、金糸・銀糸を用いた刺繍を商売とする家または人

・火事羽織=江戸時代、火事装束に用いた羽織

・『百鬼夜講化物語ひゃっきやこうばけものがたり』(黄表紙・1785年刊行)


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