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827 アマンチュー
アマンチューは伝説の巨人で、創成神ともいわれるものです。
名前のアマンチューは漢字で表記すると「天の人」になり、沖縄県に次のような話が伝わっています。
はるか遠い昔。
沖縄には天と地の境界がなかったため、天が地上まで降りており、人間は蛙のような地面を這う生活をしていました。
ある日。
天上界から地上を見ていたアマンチューはそんな人間をかわいそうに思い、地上に降り立つと両手両足を突っ張って天を押し上げ、天と地の間に空間を造ってやりました。
このとき沖縄の天は高くなり、これによって人間は立って歩けるようになったといいます。
それ以来。
沖縄の人々は、地面を這う生活にカエルようなことはありませんでした。
・カエル=蛙=帰る