表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
816/905

816 倉坊主

 倉坊主は怪異の一種で、江戸時代後期、根岸鎮衛の随筆『耳袋』に次のような話があります。

 江戸本所に数原宗徳という幕府の御用医師がいたのですが、この者の屋敷の倉には奇妙な怪異が伝えられていて、それは倉から物を出したいときは、そのたびに倉に断りを入れなければ凶事があるということでした。

 ある年の暮れ。

 数原邸が火事の延焼にあったのですが、なぜか件の倉だけは焼け残りました。

 その晩。

 寝場所を失った家人が倉で寝ていると、深夜になって奇妙な坊主が現れました。

「ここはわしのネグラだが、非常時なので今夜だけは許してやる。今後はこの倉で寝ることのないように」

 倉坊主は冷たく言って姿を消しました。

 倉坊主はネクラでした。


・ネクラ=ねぐら=根暗

・根岸鎮衛(ねぎししずもり・1737~1815・旗本)

・『耳袋』(みみぶくろ・雑話集)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ