81/920
81 からかさ小僧
からかさ小僧という妖怪がおります。
一つ目、一本足の傘が飛び跳ねるのが一般的な描写で、これに長い舌を伸ばしていることもありました。
室町時代以後。
からかさ小僧は最も知られた器物の妖怪であるといわれ、江戸時代には草双紙、おもちゃ絵、お化けかるたなど、また近代は映画にも登場しています。
このように大変有名な妖怪である反面、書籍によっては「絵画上のみ存在する妖怪」あるいは「伝承を伴わない創作話のみに登場する妖怪」として分類されたりしています。
さらにこれは付喪神だとされているのですが、そのことを証明する古典など、明確な文献は確認されていないといいます。
このからかさ小僧。
その名前のとおり中身がカラでした。
・カラ=空=からかさ小僧




