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妖怪百物語  作者: keikato
807/915

807 金ん主

 金ん主という妖怪がおります。

 熊本天草市に伝承があり、倉岳町浦では大晦日の夜になるとこれが現れたといわれています。

 濱田隆一著『天草島民俗誌』に次のような話があります。

 その昔。

 天草市の倉岳町浦の名切なぎりの橋の本という場所に石の眼鏡橋があったのですが、そこへ大晦日の晩に行くと武士が立っていることがあり、その武士と力比べをして勝つことができれば、その者は大金持ちになれたといいます。

 この武士の姿をしたものが金ん主で、実はこの金ん主は妖怪というより、神様に近いものだったといわれています。

 ちなみに負けたらどうなるのか?

 どうにもならなかったといいます。

 金ん主の眼鏡にかなわなかっただけのことでした。


・眼鏡=眼鏡橋

・かなわない=敵わない=対抗できない

・お眼鏡に敵う=目上の人に気に入られたり、実力を認められたりする

・濱田隆一(はまだりゅういち・昭和初期の民俗学者)

・『天草島民俗誌』(あまくさとうみんぞくし・1932年刊)



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