表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
790/916

790 雨降小僧

 雨降小僧という妖怪がおります。

 これは江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』にあり、雨の降る中、中骨を抜いた和傘を頭にかぶり、提灯を持った小僧の姿が描かれています。

 その解説文で雨降小僧のことを、雨をつかさどる雨師(うし)のそばにいる童子であるとしています。

 仙台市出身の作家、山田野理夫著『東北怪談の旅』に次のような話があります。

 岩手県上閉伊郡の仙人峠。

 そこに棲む狐が雨降小僧に頼みました。

「嫁入りがあるから雨を降らせておくれ」

 雨降小僧が提灯を振るとたちまち雨が降り始め、その中を狐の嫁入りが続きました。

 この狐の嫁入り。

 狐の嫁を乗せたウシのそばには、提灯を手にした雨降小僧がいたのでした。


・ウシ=雨師(うし)=牛

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『今昔画図続百鬼』(こんじゃくがずぞくひゃっき)

・山田野理夫(やまだのりお・1922~2012・小説家、詩人)

・『東北怪談の旅』(1974年刊行・怪談集)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ