746/919
746 海坊主1
海坊主という妖怪がおります。
1971年4月某日。
宮城県牡鹿郡女川町の漁船、金比羅丸がニュージーランド方面でマグロ漁を行っていたところ、船に巻き上げていた延縄のロープが途中で切れ、海面から灰褐色の大きな生き物が現れました。
その生き物の体の表面にはキジ模様になったシワがいくつもあり、目は直径15センチほど、鼻はつぶれており、海中に見えた尾は後方に長く引くようにありました。
船員たちが銛を準備をしている間に、その奇妙な生き物は海中に消えたといいます。
金比羅丸では海坊主かと大騒ぎとなり、そのときの怪異談は、同年7月17日の毎日新聞の記事となりました。
海坊主はキジになっていました。
・キジ=キジ模様=記事




