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妖怪百物語  作者: keikato
744/921

744 猪口暮露

 猪口暮露(ちょくぼろん)という妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』にあり、酒を飲む猪口(ちょこ)を頭にかぶった多くの虚無僧姿の化け物たちが、箱から現れる様子が描かれています。

 解説文には「唐の玄宗皇帝が病床にあった際、鍾馗が夢の中に現れた鬼たちを退治した」という逸話があり、石燕は猪口暮露をその鬼たちに例えているとされています。

 暮露とは禅宗や普化宗の剃髪(ていはつ)していない半僧半俗の托鉢僧のことで、中世末頃からは虚無僧となって托鉢(たくはつ)をしていました。

 この猪口暮露。

 好きな酒を飲み過ぎて、たまに人前で正体を現していたといいます。

 酔ってついボロを出したのでした。


・ボロ=暮露

・ボロ=欠点や不都合な点が隠しきれずに明らかになる

・托鉢=信者の家々を巡り、生活に必要な最低限の食糧などを乞う

・玄宗(げんそう・685~762年・唐の第9代皇帝)

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『百器徒然袋』(ひゃっきつれづれぶくろ)


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