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妖怪百物語  作者: keikato
743/917

743 角椀漱

 角椀漱つのわんすきという妖怪がおります。

 岐阜県に伝承があり、名前の「漱」には「すすぐ、洗う」の意味があります。

 その昔。

 ある年の盆、猫を抱いた武士が長者の屋敷を訪ねてきて、客20人分のわんを貸して欲しいと頼みます。

 長者は断れず漆の椀を貸しました。

 ですが椀が返されることはなく、それどころか次の年も、武士は猫を連れて椀を借りにやってきました。

 長者が不審に思い下男に後をつけさせたところ、武士は山奥の池まで行き、椀を抱えて水の中へと姿を消しました。

 それを聞いた長者は気味悪くなり、翌年は一計を案じ、椀に縫い針を刺して貸しました。

 それ以来。

 件の武士はニャンともワンとも言ってこなくなりました。


・ニャンとも=何とも=猫

・ワンとも=わんとも


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