表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
731/917

731 水を汲む化け物

 水を汲む化け物は千葉県いすみ市に伝承があり、江戸時代後期、平秩東作の『怪談老の杖』に次のような話があります。

 上総に大唐ヶ鼻という海の中に突き出たところがあり、ある船乗りが水の補給に上陸しました。

 すると美しい女が井戸で水を汲んでいたので、その水を分けてもらって船に戻りました。

 船頭が言います。

「あの場所に井戸はない。昔、ここで同じように水を分けてもらった者が行方知れずになった。その女は化け物だ」

 その直後。

 先ほどの女が船べりに近づいてきました。

 船頭は追い払おうとかいで女を何度も叩きましたが、女は少しも動じることなく櫂にかじりつきました。

 櫂が真っ二つに折れます。

 叩くカイがありませんでした。


・カイ=甲斐=かい

・平秩東作(へづつとうさく・1726~1788・戯作者、狂歌師)

・『怪談老の杖』(かいだんろうのつえ・怪談)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ