表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
720/916

720 大蝦蟇1

 大蝦蟇(おおがま)は江戸時代後期、橘崑崙著『北越奇談』に次のような話があります。

 その昔。

 越後国村松藩の藤田という武士が、河内谷の渓流の岩場で釣り糸を垂れていました。

 すると対岸で釣っていた武士が、藤田に「早く帰れ」と声をかけ、その場から逃げ去りました。

 藤田は釣りをやめ、武士を追って理由をたずねました。

 その武士が教えます。

「貴殿が先ほどまで座っていたものが、火のような赤い目玉を開き、口を開けてあくびをしたのです」

 二人が元の場所へ戻ってみると、先ほどの岩場は消えており、それは大蝦蟇であったということになりました。

 それ以来。

 大蝦蟇の岩場で釣りをする者は、だれもが釣りの途中でそこをカエルといいます。


・カエル=大蝦蟇=帰る

・橘崑崙(たちばなこんろん・1761~1819・詩書画家)

・『北越奇談』(ほくえつきだん・随筆集)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ