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妖怪百物語  作者: keikato
70/920

70 古杣1

 古杣ふるそまという妖怪がおります。

 名前の杣は木こりという意味があり、正体は山で死んだ木こりたちの霊だといわれ、これは四国地方に伝承があます。

 また怪音現象の一種だとされることもあり、同じような怪異は、山を生活の場としている地方にも伝えられています。

 深夜。

 山から「カーン、カーン」と木を伐るような音が聞こえ、やがて「バリバリバリッ、ドーン」と大木の倒れる音がします。

 これを聞いた木こりたちは、なぜこんな夜に木を伐るのかと奇異に思い、夜が明けてから音のしたあたりへ行ってみるのですが、木を伐った跡はどこにもありませんでした。

 この古杣。

 死後も山の中で暮らし、その辛さに()を上げているのでした。


()を上げる=おとを出す

()を上げる=苦しさに耐えられず声を立てる


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― 新着の感想 ―
[一言] 音、音を上げる。 とても洗練されたダジャレだと思いました。 そういえば、竹林の中にいくと、何かいつも不思議な音がしてます…。
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