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妖怪百物語  作者: keikato
67/919

67 日和坊

 日和坊ひよりぼうという妖怪がおります。

 鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にあり、これは晴れを司るので、晴れた日の夏の山などに現れ、雨天時には姿を見せないとされています。

 その昔。

 常陸国の某漁村は夏に入ってからというもの、漁に出られない暴風雨の日が続き、この日も漁師らは網元の家に集まって漁具の手入れをしていました。

 若い漁師が網元にたずねます。

「いつになったら晴れるんですかねえ?」

「日和坊さんしだいだな」

「ですが現れる気配さえしねえ。見てくださいよ、あの海を」

 みなは荒れ狂う沖合に目を向けました。

「あせらず待つことだ。日和坊さんはな、待ってりゃ必ず海からやってくるもんだ」

 待てば海路の日和ありでした。


・日和坊=日和

・待てば海路の日和あり=待てばそのうちにチャンスがめぐってくる

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『今昔画図続百鬼』(こんじゃくがずぞくひゃっき)

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