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妖怪百物語  作者: keikato
636/918

636 山おらび

 山おらびという妖怪がおります。

 これは九州地方を中心に伝承があり、「おらぶ」という言葉は「大声で叫ぶ」という意味です。

 その名のとおり山中に現れ、木こりなど山に入った者が「ヤイヤイ」と叫ぶと、山おらびもまた山彦のように「ヤイヤイ」と叫び返してきました。

 この叫び合いを繰り返していると、「ヤイヤイ」と叫んだ者はしまいには死に至ってしまうのですが、このとき割れ鐘を叩くと、死をまぬがれることができたといわれています。

 ちなみに柳田國男の『妖怪談義』には、「オラビソウケ」という名で、ほぼ同じ類いの妖怪が紹介されています。

 山おらびが叫びます。

「ヤイヤイ、誰が割れ鐘のような声を出しておるのだ!」

「ワレガネ」


・ワレガネ=割れ鐘=我がね

・柳田國男(やなぎだくにお・1875~1962・民俗学者、官僚)

・『妖怪談義』(日本各地を歩き見聞した怪異伝承を編纂)


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