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妖怪百物語  作者: keikato
617/919

617 江戸麻布の大猫

 江戸麻布の大猫という妖怪がおります。

 その昔。

 港区麻布にあった江戸下屋敷に隠居付きの盲目の鍼医(はりい)がいたのですが、仕事先の隠居宅からの帰りに消息を絶ち、そのまま行方がわからなくなりました。

 数日後。

 鍼医は畑の肥壺(こえつぼ)で発見され、介抱の末ようやく正気を取り戻しました。

 これは狐に化かされたのだろうと、隠居は狐釣りの名人を集めて狐退治に乗り出しました。

 その夜。

 一人が狐らしきものを捕らえました。

 ところがそれはまだら模様の大きな猫で、黄表紙にある(ひょう)に似ていました。

 隠居が目の見えない鍼医に教えます。

「見た目はまるで豹だよ。おまえさん、こいつに化かされて肥の中に」

「ヒョー、コエー」


・ヒョー、コエー=豹、恐えー=ひょー、肥ー

・黄表紙=しゃれと風刺に特色をもち、絵を主として余白に文章をつづった大人向きの絵物語


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