表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
600/919

600 鬼娘1

 鬼娘という妖怪がおります。

 江戸時代後期の黄表紙などに登場する妖怪であるとともに、安永七年の六月から七月にかけ、江戸両国橋の本所回向院で催された善光寺阿弥陀如来の出開帳の際、西両国の見世物小屋に登場した鬼娘という実在の人間の女でもありました。

 この見世物小屋に登場した鬼娘は、産まれたときから頭に角袋が生えており、口は耳の根元まで裂け、二本の牙を持っていて、産婆に噛みついたため牙を抜いて口を縫い縮めたと説明されました。

 実際は鬼とは似ても似つかぬものでしたが、これが大いに人気を博して大評判となり、対岸の東両国には鬼娘の偽物までもが登場したといいます。

 この鬼娘。

 口が裂けても本物だとは言えませんでした。


・口が裂けても=口は耳の根元まで裂け

・口が裂けても言えない=およそどのような酷い目にあっても決して口外しない


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ