表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
590/922

590 ケンムン1

 ケンムンという妖怪がおります。

 鹿児島県の奄美群島に伝承があり、江戸時代末期、名越左源太著『南島雑話』に次のような話があります。

 ケンムンは水の精である一方、木を棲み処としている木の精でもあり、海にも森にも現れました。

 姿かたちは河童に似ていますが、見た相手の姿に変化したり、さらに姿を消すこともできました。

 また夜になると発光し、それは(よだれ)が光るため、または指先に火を灯すためだいわれました。

 これを避けるには、天敵の(たこ)を置いておくのがよいとされました。

 昔、海にいた頃。

 ケンムンは生活の場を蛸に追われ、海では食えなくなり、やむなく樹上生活にしました。

 以来。

 爪に火を灯す生活をしています。


・爪に火を灯す=指先に火を灯す

・爪に火を灯す=貧しくてつましい生活を送る

・名越左源太(なごやさげんた・1820~1881・幕末の薩摩藩士)

・『南島雑話』(なんとうざつわ・奄美大島の地誌)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ