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妖怪百物語  作者: keikato
586/924

586 蟹坊主

 蟹坊主かにぼうずという妖怪がおります。

 日本各地に伝承があり、蟹坊主は巨大な蟹の姿で無人の古寺などに出没したといいます。

 この蟹坊主。

 旅の僧などが廃寺に泊ると、そこへ現れて問答を仕掛け、相手が正解すれば消え、まちがえればはさみを使って貪り喰ったといいます。

 ある荒れ果てた寺。

 ある旅の僧が宿をとっていると、そこに蟹坊主が現れました。

 さっそく僧に謎かけをします。

「両足八足大足二足、横行自在にして、眼は天を差す。これ如何いかに?」

「突然、いかにと言われても……」

 僧が首をかしげます。

「さあ、早く答えよ」

「いかにと言われ……」

「さあ、早く!」

「いカニ……」

「ふむっ」

 蟹坊主は姿を消しました。


・いカニ=如何に=い蟹

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― 新着の感想 ―
[良い点] 問答を仕掛けて正解出来るかどうかで相手の生殺を決めるとは、なかなか面白い生態をしていますね。 そして問答が重要になってくる事を考えますと、蟹坊主の宗派は禅宗になりそうですね。 私としては、…
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