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575 オヒデリ様
オヒデリ様は太陽神の女神です。
漢字表記は「お日照様」となり、長崎県対馬市に次のような話が伝わっています。
阿連の雷命神社は、氏神の雷神(いかづちのみこと」が9月29日から出雲に行くため、代わりにオヒデリ様が山から下りて村を守りました。
その間にオヒデリ様は懐妊し、山の口の開くまでに出産しました。
そのためその間、臼をひいたり、大声で叫んではいけないとされ、それに従わず口が曲がった者がいたといいます。
また神社の維持金を捻出するため、区長がオヒデリ様の山の一部と大ケヤキを売ったところ、区長の次男は足が立たなくなりました。
オヒデリ様が言います。
「神社のもん勝手に売ったやろ、ソウケヤキ」
・ソウケヤキ=そう、ケヤキ=そうけやき(そうやから)
 




