表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
567/925

567 新田の虫

 新田しんでんの虫は、熊本県出身の牛島盛光編著『肥後の伝説』に次のような話があります。

 その昔。

 中原に庄屋の前田喜三衛門、半左衛門の兄弟がいて、この村は多くの新田が開かれ、次第に暮らし向きが楽になっていきました。

 これを妬んだ他村の百姓が藩に訴え、藩も土地が肥えてきたことを理由に税を引き上げました。

 そこで兄弟が藩に減税を願い出ると、反乱の首謀者として処刑されてしまい、このとき兄弟は「死後は虫となり、新田以外の作物を食い荒らす」と言い残しました。

 すると翌年から害虫が発生し、それは新田以外の作物を食い荒らしたといいます。

 この新田の虫。

 捕まると死んだふりをしたといいます。

「この虫、シンデンのか?」


・シンデン=新田しんでん=死んでん

・牛島盛光(うしじまもりみつ・1921~2004・民俗学者)

・『肥後の伝説』(ひごのでんせつ・1976年刊)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ