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妖怪百物語  作者: keikato
564/924

564 木神

 木神という妖怪がおります。

 これは大分県姫島村に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 源という人が木の神が宿っているといわれる松の大木を切ったところ、年の暮れの夜から源の家の婆さんの耳に奇妙な声が聞こえるようになりました。

 ある夜。

 声に誘われた婆さんが外に出ると、そこには白衣をまとい、白髪を肩まで垂らし、口が耳まで裂けた木神が立っていました。

 木神は婆さんの頭を掴むと飛び去りました。

 翌朝。

 婆さんの死骸は城ヶ谷に落ちており、松の木の枝に白髪が引っかかっていました。

 それ以来。

 夜間に戸外へ出るときは、村人は頭にタライをかぶるようになったといいます。

 この木神。

 以後、村人の間でタライまわしになったのでした。


・タライまわし=盥回し(たらいまわし)

・盥回し=物事を順送りに移しまわす


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