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549 メンドン
メンドンは来訪神の一種です。
鹿児島県に伝承があり、メンドンは季節の節目にやってきて人々の邪気を祓い、幸福を授けてくれるとされました。
硫黄島のメンドンは奇怪な容姿で、かしこくも怖ろしいものとされています。
これは旧暦8月1日行われる行事「八朔太鼓の踊り」の最中に神社の拝殿奥から現れ出て、踊り手の周囲を3周して去っていった後、次々に他のメンドンたちが走ってきては、踊りの邪魔をしたりといった悪戯を始めます。
またこのとき手にした「スッベ」という名の枝葉で観客たちをしきりに叩くのですが、これに叩かれると魔が祓われて福がもたらされるといわれています。
これを知らない観客は逃げまわりました。
「なにスッベ!」
・スッベ=「スッベ」=すっべ(するのか)
 




