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妖怪百物語  作者: keikato
538/922

538 小町の髑髏

 小町の髑髏は平安後期、大江匡房の『江家次第』をはじめ多数の文献にあります。

 平安時代の歌人、在原業平が都落ちした際。

 奥州八十島のススキが原で一夜の宿をとっていたところ、風が吹くたびに「ああ、目が痛い」と、女の声が聞こえてきました。

 業平が声の主を探していると野ざらしの髑髏があり、その髑髏の眼窩がんかからは、ススキが生え出ていました。

 業平が怪しく思い、通りがかりの村人にたずねてみたところ、村人が髑髏の声を聞いて教えます。

「この国に下野した小野小町はこのあたりで亡くなりました。その髑髏は小町のものでしょう」

 よく聞くと、髑髏の声はこのように聞こえていたのでした。

「ああ、目が痛い。コマチマッタよ」


・コマチマッタよ=小町待ったよ=困っちまったよ

・大江匡房(おおえのまさふさ・1041~1111・公卿、儒学者)

・『江家次第』(ごうけしだい・平安時代後期の朝儀の集大成)

・在原業平(ありわらのなりひら・825~八八〇・貴族・歌人)


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