表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
526/925

526 おいで狐

 おいで狐は化け狐の一種です。

 東京都南千住の真崎稲荷神社の縁の下に棲んでいた狐で、この狐は神社にあった茶屋の老婆になついていて、老婆が油揚げを持って、「おいで、おいで」と呼ぶと縁の下から出てきたといい、またときおり茶屋の娘に憑いていたといいます。

 寛政4年。

 この狐が陸奥国松前へ帰ることになり、このとき世話になったお礼に形見を書き残したいと、老婆に申し出ました。

 老婆が扇子せんすを渡すと、「月は露 露は草葉に宿りけり それこそえんよ宮城野の原」と歌を書き、憑いていた娘から離れて松前へと去っていきました。

 老婆が正気に戻った娘に扇子を見せて言いました。

「この歌を書いたの、おまえだよ」

「ウチワセンス」


・ウチワセンス=団扇うちわ扇子せんす=うちはしてません

・寛政4年=1751年


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ