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妖怪百物語  作者: keikato
52/922

52 二口女1

 二口ふたくち女という妖怪がおります。

 江戸時代後期、桃山人の奇談集『絵本百物語』に次のような話があります。

 その昔。

 某家に後妻が嫁ぎました。

 そこには先妻の娘がいたのですが、後妻は自分の娘だけをかわいがり、先妻の子に食事をろくに与えず餓死させてしまいました。

 四十九日後。

 夫がたきぎを割っていたところ、振り上げた斧が過って後妻の後頭部を割ってしまいました。

 その後、後頭部の傷口は唇のような形になり、頭蓋骨の一部は突き出して歯に、肉の一部は舌となり、そこから飯を食べるようになりました。

 この傷口はいつまでも塞がることがなく、やがて恨み言をしゃべるようになりました。

 この二口女。

 減らず口を叩きました。


・減らず口=二口

・減らず口を叩く=負け惜しみや強がりの屁理屈を述べ立てる

・桃山人(とうさんじん・1804~1844・戯作者)

・『絵本百物語』(1841年刊行・奇談集)

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