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妖怪百物語  作者: keikato
506/922

506 狸囃子

 狸囃子たぬきばやしは、江戸の本所を舞台とした「本所七不思議」の一つです。

 これは笛や太鼓などの音の怪異の一種で、この囃子に浮かれて音がする方へ散策に出ても、音は逃げるように遠ざかっていき、気がつくと見たこともない場所にいるといいます。

 江戸時代の頃。

 肥前国平戸藩主の松浦清も、江戸勤めの折にこの囃子の怪異に遭遇しました。

 このとき松浦は、家来に命じて囃子の所在を探索させたのですが、噂どおり狸のしわざなのか、囃子の音は割下水付近で消えたといいます。

 その後。

 松浦自らが笛や太鼓を打ち鳴らし、幾度となく狸をおびき出そうとしましたが、狸は一度たりとも正体を現すことがなかったそうです。

 笛吹けど踊らずでした。


・笛吹けど踊らず=いろいろと手を尽くしても、まるで反応がないことのたとえ

本所七不思議ほんじょななふしぎ=本所(東京都墨田区)に江戸時代ころから伝承される奇談・怪談


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― 新着の感想 ―
[一言] 同じ狸囃子の民話でも、千葉県木更津市の證誠寺に伝わるバージョンでは腹鼓の末に狸が腹を叩き破って死んでしまうという壮絶な結末になっていますね。 この時に死んだ狸を弔う塚が證誠寺には今も残ってい…
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