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妖怪百物語  作者: keikato
500/926

500 大蜘蛛

 大蜘蛛は怪異の一種です。

 江戸時代後期、井出道貞の地誌『信濃奇勝録』に次のような話があります。

 某村に母と幼い子が暮らしていたのですが、あるととき、子供が「クモが来る、クモが来る」と、うなされるようになりました。

 母親は奇異に思い祈祷をあげてもらいますが、子供はいっこうに回復しませんでした。

 ある夜。

 大蜘蛛が母親の前にも姿を現し、母親の悲鳴を聞いた村人らが、(くわ)(かま)などを手に駆けつけてきました。

 大蜘蛛が逃げ出します。

 村人らがあとを追うと、不思議なことに煙のように消えてしまいました。

 その後、大蜘蛛は現れることはなく、またその姿を見た村人もいませんでした。

 この大蜘蛛。

 クモガクレをしました。


・クモガクレ=蜘蛛ガクレ=雲隠れ

・雲隠れ=行方をくらます

・井出道貞(いでみちさだ・1756~1839・地方史家、俳人)

・『信濃奇勝録』(しなのきしようろく・信濃の歴史、地誌)


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