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妖怪百物語  作者: keikato
494/928

494 火車1

 火車かしゃという妖怪がおります。

 正体は猫の妖怪とされることが多く、年老いた猫がこの火車に化身して、悪行を重ねた死者の亡骸を葬式や墓場から奪うといわれています。

 その昔。

 埋葬は丸い棺桶に遺体を入れ、親族などが肩にかついで墓地ぼちまで運んでいたのですが、この行列を野辺送りといい、そこに現れたのが火車です。

 火車が現れると、空に黒雲が垂れこめるとともに突風が吹き、棺桶のふたがガタガタと震えました。

 そのときがまさに危なく、風がやんで安心していると、いつの間にか棺桶の中が空になっており、遺体が盗まれていたといいます。

 この火車。

 野辺送りで遺体を盗みそこねると、あとは行列にボチボチついていきました。


・ボチボチ=ぼちぼち(ゆっくり)=墓地墓地

・野辺送り=葬儀における儀式のひとつで、古くは葬儀が終わった後に故人を埋葬する場所まで、あるいは火葬場まで送ること


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