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妖怪百物語  作者: keikato
490/950

490 貝児

 貝児かいちごという妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』に描かれてあり、貝桶かいおけの貝が付喪神となったものです。

 貝桶とは平安時代からある遊戯の貝合わせや貝覆いの貝殻をしまう容器で、画図ではこの貝桶から子供が這い出す姿が描かれています。

 解説文には「この貝児は這子ほうこの兄弟にやと、おぼつかなく」とあり、この這子とは幼児のお守りに使われた人形のことで、石燕は貝児をその這子の兄弟かとしています。

 この貝桶。

 かつては嫁入り道具の一つとして珍重され、母から娘へと何代も受け継がれ、なかには数百年も伝わっているものもありました。

 貝児になる。

 そうしたカイがあったのです。


・カイ=貝=甲斐

・貝合わせ、貝覆い=平安時代から伝わる遊び

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『百器徒然袋』(ひゃっきつれづれぶくろ)

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― 新着の感想 ―
[一言] はずかしながら「貝桶」を知らず、今回調べました。 雛飾りの六角形の箱が、貝桶だったのですね。 貝合わせと言う遊びも古文の授業で出てきただけで、絵付けをした蛤の写真かイラストが有ったような気も…
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