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妖怪百物語  作者: keikato
480/923

480 蝶となった屍

 蝶となったしかばねは怪異の一種で、これは江戸時代中期、作者不詳の『大和怪異記』に次のような話があります。

「会津の某家の下女が朝食の飯を焚いていて、ふと笑い出し、そのあと笑い叫んだ末に失神し、そのまま死んでしまった。

 下女は火葬されたのだが、遺体に火が回ったとき鉄砲のごとき音が鳴って、火が消えると同時に小さな蝶が幾千万となく飛び出して、それが四方に散っていった。

 あとには骨一つ残っておらず、死骸が蝶になったのかと、みなこの出来事に茫然とした。

 その後。

 信州高遠の月岡宗二という人の元に、縁者が蝶の干からびたものを二つ持ってきたという」

 このとき。

 縁者は悔しそうに語ったそうです。

「シカバネエべ」


・シカバネエ=しかばねねえ=しかたねえ

・『大和怪異記やまとかいいき』(作者不詳・1709年成立・怪談集)


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