452/925
452 ラカルト
ラカルトは楫取魚彦著『喪志編』に次のようなことが記されています。
「大海にラカルトという魚がいる。
体長6メートルあまりで、尾が長い。
無類に鱗が固く、槍で突いても通さず、刀も矢も立たない。
足に鋭い爪があり、口の中は鋸のような歯で満ちている。
ウズラの卵ほどの卵を産んで子をなす。
性質は極めて凶悪で、海中で魚を食うばかりか、上陸して獣を食い、人間をも食う。
ただし泳ぎは鈍い。
陸上のラカルトは涎を地面に吐く。
人畜ともその涎を踏むと即座に倒れ、たちまち食われてしまう。
また人がラカルトを見て逃げると必ず追ってくる。
反対に人が追えばこれは逃げるという」
こんな魚ってアリゲーター?
・アリゲーター=ありえた=アリゲーター
・アリゲーター=ワニの一種
・楫取魚彦(かとりなびこ・1723~1782・国学者・画家)
・『喪志編』(そうしへん・随筆)
 




