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妖怪百物語  作者: keikato
438/925

438 風鼬

 風鼬かぜいたちは怪異の一種で、民権派の政論新聞『朝野新聞』の明治16年7月3日付に次のような記事が載りました。

 京都府宇治郡山科御陵村の吉田庄吉という男が同村北詰端で畑仕事をして、午後4時過ぎに帰宅しようとしたところ、そこへ一陣の旋風が吹き、それと同時に地面に倒れ伏しました。

 一緒にいた同僚の男が駆け寄ると、このとき庄吉は全身が真っ黒に焦げ、数カ所に傷を負った状態ですでに息絶えていました。

 男は驚いて交番に駆け込み事情を訴えました。

 その後。

 検視官が庄吉の死体を調べると、獣の鋭い爪で引っかかれたような傷痕がありました。

 検視官が巡査に問います。

「畑に獣がいたと聞いてないかね?」

「イタチがいたち」


・イタチがいたち=イタチが居たち

・明治十六年=1883年

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