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妖怪百物語  作者: keikato
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40 蚊帳吊り狸

 蚊帳吊り狸は化け狸の一種です。

 徳島県美馬市に伝承があり、これは色を好み、特に若い娘には目がなかったといいます。

 蚊帳吊り狸は夜道に蚊帳を吊って通る者を化かすのですが、これに出遭ったら蚊帳を何枚まくっても、目の前に次の蚊帳が現れました。

 そうなればもう手遅れで、どの方向に進んでも蚊帳があり、夜明けまで蚊帳の中をぐるぐるとさまようことになりました。

 ある夜。

 村の女衆が連れ添って夜道を歩いていると、まわりが突如として真っ暗になり、目の前には蚊帳が吊るされてありました。

 一同騒然となりますが、お婆さんたちは1枚まくったところで外に出られました。

 蚊帳の内から蚊帳吊り狸の声がします。

「婆さんは蚊帳の外だ!」


・蚊帳の外=物事に関与できない位置に置かれること

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― 新着の感想 ―
[一言] この妖怪も覚えてましたが、婆さんは蚊帳の外。 なんて上手いのでしょう! この狸、婆さん連中にふくろただきにあったかも!
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