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妖怪百物語  作者: keikato
398/943

398 女郎蜘蛛1

 女郎蜘蛛は江戸時代前期、荻田安静の怪談集『宿直草』に次のような話があります。

 その昔。

 ある武士が古宿に泊まると、深夜になって子供を抱いた20歳ぐらいの女が現れました。

 その女が子供に言います。

「あれなるはそなたの父ですよ。さあ、行って抱かれなさい」

 武士には身に覚えのないことでした。

 女の正体を妖怪と見抜いて刀で斬りつけると、女はそれをかわして天井裏へと逃げ込みました。

 武士は女を追いました。

 すると天井裏には蜘蛛のいとが四方に向かって張られていて、その中心に1尺ほどもある蜘蛛がいて、天井には人間の骨が無数に転がっていました。

 武士が刀を振り下します。

 この女郎蜘蛛。

 今度はイトもたやすく切れました。


・イトも=糸も=いとも

・いとも=非常に、きわめて

・荻田安静(おぎたあんせい・?~1669・俳人)

・『宿直草』(とのいぐさ・怪談集)


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