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妖怪百物語  作者: keikato
390/925

390 鬼石

 鬼石は伝説の一種で、大分県由布市庄内町に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 阿蘇野に美しい娘を持つ夫婦がいました。

 あるとき黒岳に棲む鬼がやってきて、娘を嫁によこすようしつこく言ってきました。

 夫婦は困って、「明日、一番鶏とりが鳴くまでに、権現様の下に石段を作ったら娘をやろう」と難題を出しました。

 鬼は岩を割り、石段を積み上げていきました。

 夜明け前。

 あと一段になりました。

 それを見た夫婦が知恵を働かせ、笠をパタパタと叩いて一番鶏の鳴きまねをすると、鬼は悔しそうに姿を消しました。

 そのとき鬼が積み上げた石段は、今も権現様の下に残っているといいます。

 この鬼。

 一番鶏の鳴き声をトリマチガエタのでした。


・トリマチガエタ=鳥まちがえた=取りまちがえた

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