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382 イタチ寄せ
イタチ寄せは福島県南会津郡檜枝岐村に伝承があり、『福島県史』に次のようなことが記されています。
「村の若者たちはおもしろ半分にイタチ寄せをした。
2里、3里も離れたところからイタチが寄ってくるという。
定め人を真ん中にしてその周囲を囲み、オンショウシウソワカ、オンキリカタヤソワカと唱えるうちにイタチが寄ってくる。
憑かれた者は膝の上に両肘をつき、しゃがんだまま跳ねまわる。
イタチを寄せるのはたやすく、離すのは難しい。
離す唱詞もあるが、憑いた者をそのまま放っておけば、くたびれた様子で座り込み、あるいは倒れて、しばらくするとイタチは離れるという」
このイタチ寄せ。
若者たちはヨセばいいのにやったのでした。
・ヨセ=寄せ=よせばいいのに
・唱詞




