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妖怪百物語  作者: keikato
337/924

337 常元虫

 常元虫は江戸時代後期、山崎美成の『三養雑記』に次のような話があります。

 天正年間。

 近江国出身の南蛇井源太左衛門という浪人は、盗賊や殺人など悪事の限りを尽くしていたのですが、老いると出家し、常元と改名して故郷の別保村で暮すようになりました。

 その後。

 常元は過去の悪行ゆえに捕えられ、見せしめのために木に縛りつけられて断罪されたうえ、その遺体は木の根元に埋められました。

 翌年の夏。

 遺体を埋めた木の根元から、おびただしい数の虫が現れ、それらはまるで人間が後ろ手に縛られたような姿に見えました。

 その後。

 虫たちは羽化(うか)を始めましたが、その場で次々と殺されていきました。

 この常元虫。

 ウカウカできませんでした。


・ウカウカ=羽化=うかうか

・うかうか=ぼんやり時を過ごす

・山崎美成(やまざきよししげ・1796~1856・随筆家)

・『三養雑記』(さんようざっき・随筆)


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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後のことをすっかり忘れて夢中で読んでいました。 ウカウカしてました<(_ _)> いつもですが、今日も一本取られました。
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