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妖怪百物語  作者: keikato
335/926

335 火消婆

 火消婆ひけしばばという妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』にあり、それには人家の中の提灯ちょうちんの火を吹き消している老婆の姿が描かれています。

 風もないのにわけもなく蝋燭ろうそく行灯あんどんの火が消えるのは、この火消婆が息を吹きかけて、消しているからだといいます。

 本来、妖怪の類いは陰気の存在であり、火などの陽気を苦手としていることから、その陽気の火を消す火消婆は大きな役割を果たしていました。

 それが現代。

 オール電化の家が多くなり、火消婆の活躍する場はほぼ失われ、妖怪としての存在意義はほとんど消えかかっています。

 この火消婆。

 今や風前の灯火です。


・風前の灯火=今にもなくなってしまいそうなこと

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『今昔画図続百鬼』(こんじゃくがずぞくひゃっき)


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