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妖怪百物語  作者: keikato
316/924

316 お歯黒婆

 お歯黒婆は化け狸の一種で、これは京都市に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 京都の大徳寺の門前近くの松林に、一匹の年寄り狸が棲んでいました。

 この狸はうがい茶碗などお歯黒の道具を地面いっぱいに広げ、それからお歯黒を歯にベタベタと塗り、道行く人に真っ赤な口を大きく開けて見せ、それを見た人々をびっくりさせていました。

 ある晩。

 杖をついた按摩が松林の前を通りました。

 お歯黒婆はいつものように驚かしてやれと、お歯黒を歯にベッタリと塗って、按摩あんまに赤い口を開いて見せました。

 ところが反対に、盲目の按摩によって袋の中に押し込められてしまいました。

 このお歯黒婆。

 袋の中で驚きの声を上げました。

「アンマー」



・アンマー=按摩=あれまあ

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