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妖怪百物語  作者: keikato
31/920

31 カイナデ1

 カイナデという妖怪がおります。

 カイナデは京都府に伝承があり、1年のうち節分の日のみ(かわや)に現れ、便壺の暗い穴から手を伸ばして人の尻をなでるといわれています。

 その昔。

 とある長屋に独り者の男が住んでおりました。

 この年の節分の日。

――なでられてたまるもんか。

 毎年のように尻をなでられていた男は、今年こそは尻をなでられまいと、朝からずっと大便を我慢していました。

 夜分。

 下痢なのか腹が強烈に痛くなってきました。

――もうダメだ!

 男は覚悟を決めて厠に入ると、いつもとは反対向きにかがんで一息にクソを出し、それからひょいと飛びのきました。

 カイナデの手が宙を空振りします。

 その手はクソまみれでした。

「クソー」


・クソー=くそー=糞

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