304/924
304 夜叉ヶ池
夜叉ヶ池は伝説の一種です。
夜叉ヶ池の主は大蛇で、岐阜県、滋賀県、福井県に次のような話が伝わっています。
ある干ばつの夏。
美濃国安八郡の安次村に住んでいた長者の安八大夫は、もし雨を降らせてくれたら、三人いる娘のうちの一人を嫁にやると約束して、夜叉ヶ池の主にお願いしました。
その後。
安八大夫の願いは叶えられて雨が降りました。
雨が降った翌日。
夜叉ヶ池の主は山伏に姿を変えてやってきて、安八大夫夫婦の一番下の娘を連れ帰りました。
その後。
雨乞いの際には、娘の喜びそうな白粉や縫い針を笹の船に載せて池に浮かべ、このとき船が沈めば雨が降るといわれました。
この雨。
ジャージャー降りでした。
・ジャージャー=蛇




