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妖怪百物語  作者: keikato
286/923

286 ぬっぽり坊主

 ぬっぽり坊主という妖怪がおります。

 かの有名な俳人、与謝蕪村によって描かれた『蕪村妖怪絵巻』に登場しており、これはかつて京都市の帷子辻かたびらつじに現れたといいます。

 ぬっぽり坊主は顔に目鼻がなく、尻の穴が目になっていて、その目は雷のようにビカビカと光りました。

 この日も、ぬっぽり坊主は人通りの多い道で尻をまくり上げ、道行く娘らに尻の目を自慢げに見せながら歩きます。

「きゃあー」

「いやー」

 娘たちが悲鳴を上げて逃げていきます。

 ぬっぽり坊主にはこれがなにより至福の時で、娘らの黄色い声を聞いたり、あわてふためいた姿を見るたびに、尻の目がビカビカと光りました。

 このぬっぽり坊主。

 嬉しいと目を輝かせました。



・目を輝かせる=喜びや期待などで興奮する

・与謝蕪村(よさのぶそん・1716~1784・俳人、画家)

・『蕪村妖怪絵巻』(ぶそんようかいえまき・妖怪絵巻)


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― 新着の感想 ―
[一言] いやあーきゃあー 私も声をあげて逃げそうですが……。 若い娘っ子でないと、ぬっぽり坊主の目は輝かないのでしょうか??(>_<)
[一言] 私も娘たちの黄色い声には目がありません
[一言] こ、これは自分の出番ですね……。 陰部を女性に見せるとは、まごう事なき変態ですね。 ぬっぽり坊主はきっとこの後、わいせつ物チン列で捕まったのでしょうか? 出たのが、尻だけとは考えにくいので…
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