表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
285/924

285 大座頭

 大座頭という妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』にあり、大座頭は古い下駄を履き、杖をついて町を徘徊したとしています。

 ある雨の晩。

 某男は奇妙な座頭を見かけました。

 雨の中、その座頭は三味線を肩にかけ、ぼろぼろの袴を身に着け、しかも裸足でした。

 男が気になって、「どこへ行くのか」と声をかけると、座頭は「女郎家に三味線を弾きに行っております」と答えました。

――こいつは妖怪の大座頭だな。

 男は正体を確かめようとあとをつけました。

 座頭が女郎家に入ります。

 濡れた足を手ぬぐいで拭き、懐から真新しい下駄を出して履きました。

――大座頭なら新品はないな。

 座頭の正体。

 下駄を履くまでわかりません。


・下駄を履くまでわからない=最後の最後までどうなるかわからない

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『今昔百鬼拾遺』(こんじゃくひゃっきしゅうい)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 成程。 大座頭かどうか調べるのは、某男に下駄を預ける事になったのですね。 下駄は格言が結構格言がありますよね~。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ