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妖怪百物語  作者: keikato
28/919

28 画霊

 画霊は怪異の一種です。

 古くなった絵画を放置しておくと、絵の中の人物が画霊となって現れ、虫食いなどの修復を促してくるといい、藤原家孝の『落栗物語』に次のような話があります。

 その昔。

 某寺に六枚折りの屏風があって、それには美しい女が馬を引き連れて歩く姿が描かれていました。

 ある日。

 住職が久々にこの屏風を開くと、なぜか女の鼻がいびつに曲がっていました。

 絵の中の女が口を開きます。

「馬の尻が臭くてたまりません」

 屏風を折りたたむと、馬の尻が自分の鼻の上に重なるのだと言います。

「それはすまなかったな」

 住職はさっそく絵師を呼び、女の曲がった鼻を描き直してもらいました。

 この画霊。

 オリに触れて鼻が曲がるのでした。




・オリに触れ=機会あるごとに=たたむと触れる

・藤原家孝(ふじわらいえたか・詳細不明)

・『落栗物語』(おちぐりものがたり・随筆)


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