表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
273/924

273 陰摩羅鬼

 陰摩羅鬼おんもらきは怪鳥の一種です。

 これは仏教の経典『大蔵経』によると、新しい死体から生じた気が化身したものだとされ、江戸時代中期、菅生堂人恵忠居士の怪談集『太平百物語』に次のような話があります。

 その昔。

 宅兵衛という男が、寺のお堂でうたた寝をしていたところ、甲高い声がして大きな鳥が現れました。

 宅兵衛が驚いて逃げ出し、物陰からそっと様子をうかがっていると、やがて怪鳥は寺から飛び去っていきました。

 寺の長老の話では、その怪鳥は陰摩羅鬼というもので、仮置きした死人から生じたのであろうということでした。

 その後。

 怪鳥は二度と姿を現すことはありませんでした。

 この陰摩羅鬼。

 立つ鳥あとを濁さずでした。


・立つ鳥あとを濁さず=立ち去るときには後始末をきちんとしておかなければならない、引き際は潔くあるべき

・菅生堂人恵忠居士(読み不明)

・『太平百物語』(たいへいひゃくものがたり・怪談)

・『大蔵経だいぞうきょう』(中国における仏教経典の総集の呼称)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 陰摩羅鬼、お寺でオモラシしなくてよかったですね(≧▽≦)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ