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妖怪百物語  作者: keikato
263/921

263 東洞院の片輪車

 東洞院の片輪車かたわぐるまは江戸時代前期、作者不詳の怪談集『諸国百物語』に次のような話があります。

 その昔。

 毎夜、京都の東洞院通りに片輪車が現れて走りまわり、暗くなると人々はこれを恐れて通りを往来しませんでした。

 ある晩。

 某女房が格子から覗き見ていると、夜半過ぎ、片輪車の走る音が聞こえ、片方の輪が回りながらやってきました。

 片輪車が女房に向かって、「そこの女。我を見るより、我が子を見るがよい」と、人のようにものを言いました。

 その片輪車の輪には、股から引き裂かれた子供の足が引っ掛かっており、女房は驚いて子供のいる部屋へと駆け戻ったといいます。

 この東洞院の片輪車。

 子供の話はマタサキのことでした。



・マタサキ=股裂き=また先

・『諸国百物語』(作者不詳・1677年刊行の怪談集)

東洞院通ひがしのとういんどおりは京都の南北の通りの一つ


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