表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
241/924

241 能登の化け物

 能登の化け物は江戸時代中期、菅生堂人恵忠居士の『太平百物語』に次のような話があります。

 その昔。

 能登に化け物屋敷があり、そこはしばらく住む者がいなかったのですが、やがて幾田という侍が移り住みました。

 ある晩。

 幾田が便所で座っていると、毛の生えた手が尻をなでました。

 幾田はその手を掴んで外へ出ると、上になり下になりして格闘しました。

 最後は幾田が組みとめて退治するも、自分もあちこちに傷を負いました。

 化け物は年を経た猿で、それが棲んでいたらしき屋敷の裏の大木を伐り倒すと、樹上にはそれまで喰った人の骨が積み重なっていたといいます。

 この能登の化け物。

 便所で男の尻をなでるとはずいぶんヒトヲクッタ猿でした。


・ヒトヲクッタ=人を喰った=人を食った

・人を食った=相手を小馬鹿にした態度

・菅生堂人恵忠居士(読み不明)

・『太平百物語』(たいへいひゃくものがたり・怪談)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 人では無い、物の怪(もののけ)みたいな恐怖の存在 大人でも怖い存在は、子供にはなおさらだったでしょうに 病気疾病など目に見えない恐怖もあり、現代より生きて行けるだけでも幸福感が高かったかも
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ